2017 モストウマかったムービー

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    こんにちは、tamaxです。

    2017年も残すところあとわずか。
    今年は観られる映画も減り、ほとんど月1更新となってしまいましたが
    今年一年を振り返り、「ウマかった」映画から
    個人的にもっともウマかったベスト5を発表したいと思います。

     

     

    ベスト5 イミテーション・ゲーム

    純粋に面白く、キャストもみんなよかったです。

    数学者ものにハズレなし。

    最後のひらめき「KEY」にたどり着くには、考えて考えて

    考えぬかなければいけないというクリエイターあるあるも

    出てきて共感できました。

     

     

    ベスト4 大統領の料理人

    読者のひらたまきさんおすすめの一本です。

    『プラダを着た悪魔』の熟女版かと思ったら全然違う、

    いい意味でのギャップが素晴らしかった。

    働く女性の寂しさがじわる名作です。

     

     

    ベスト3 6才のボクが、大人になるまで

    『時間』そのものを主人公にした、類まれなる映画作品です。

    3時間もヤマのない話が続きますが12年分だと思えばコスパは

    いいです。

    人間は子孫繁栄のため、記憶を長い間留められないように

    出来ているんですね。

    なんでもすぐ忘れる人ほど結婚もして子だくさんなのです。

    だから大事な時間も忘れていってしまう、そんなテーマです。

     

     

    ベスト2 ヒメアノ〜ル

    ヤバさで言ったらダントツです。

    今年、実際に一人の男性による連続殺人が起きましたが

    ああいった悲惨な事件がこの映画を観たあとだと

    ますます他人ごとではないというか、身につまされるように

    感じられます。

    現実に続いてくる映画です。

     

     

    ベスト1 インサイドヘッド

    ヒメアノ〜ルと迷いましたが、子供でも楽しめてテーマも深い、

    何度観ても飽きないという点で1位になりました。

    ヒメアノ〜ルもそうですが、観る前と後で物の見方や感じ方が

    変わってしまうというのが良い映画の醍醐味です。

    自分の感情を自分と切り離して考えてみる、というのは

    精神衛生上もいいのではないかと思います。

    自分自身と、日々の1分1秒を大切にしたくなる映画です。

     

     

    まとめ

    今年は観た本数そのものが少なかったので5本選べるかなと思いましたが

    少ない中でも私好みの良作に出会えたので有意義な一年でした。

    こうしてブログにして他人に少しでも読んでもらうことで、どこが

    面白かったのか、何に感動したのか見えてきます。

    映画鑑賞ってほんとに自分探しだなと思います。

     

     

    来年も思い出したときに覗きにきてください。

     

     

     

     

     


    クリーピー〜偽りの隣人〜

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      こんにちは、tamaxです。

       

      今日は黒沢清監督『クリーピー〜偽りの隣人』について

      書きます。

      怪しい奴がやっぱり怪しい。

       

      あらすじ

      犯罪心理、特にサイコパス専門に学んだ元警察官の高倉(西島秀俊)は

      警察での失態を機に引退、大学教授に転職。

      かつての緊張感はないものの安定した穏やかな日々を、妻(竹内結子)と

      マックス(大型犬)と一緒に過ごしていた。

      心機一転引っ越した東京の郊外の一軒家、近所にあいさつ回りにいくと

      一軒は冷たい感じの老母娘。そしてもう一軒には西野という中年男(香川照之)と

      中学生の娘(藤野涼子)と母親が住んでいた。

      しかし、第一印象からめちゃくそ感じの悪い西野に二人は嫌悪感を抱く。

      一方、大学で一コマしか授業を持っていない高倉はヒマすぎてついつい

      趣味である凶悪犯罪の自由研究をはじめてしまう。

      興味を持ったのは6年前に日野市で起きた一家失踪の事件。

      さっそく現地視察に行ったり東京ディープ案内の編集部のようなフットワークで

      調べているとかつての警察の後輩(東出昌大)がコンタクトをとってくる。

      同じようにその事件が気になっていた東出と西島は、事件のたった一人の

      生存者である若い女性から新たな証言を得ることができた。

      彼女いわく、家族は失踪前電話などである人物に操られていたようだ。

      完全に趣味のスイッチが入ってしまった西島はユーキャントストップ。

      一方、家で得意の料理をしているだけの妻、竹内はあんなに嫌がっていた

      隣人香川とだんだん距離を詰めていた。

       

       

      原作はちゃんとした(?)北九州監禁殺人のようなサイコサスペンス小説の

      ようですが、黒沢清の調理でおもしろホラーみたいになっています。

      西島と竹内が越してきたのは郊外も郊外で、裏山みたいなところにぽつぽつと

      民家が続いているような場所なんです。

      両隣くらいに挨拶しておこうと竹内の手作りチョコレートを持って訪ねるの

      ですが、そのうちの一軒が香川ハウス。

      チョコレートを渡すと「え?一粒1000円くらいするやつですか?」とか

      失礼なことを言ってくるし、明らかに挙動がおかしいしとにかく失礼な

      奴なので夫婦そろってアイツには関わらない方がいいということにします。

      ところが妻の竹内はヒマだからなのか夕飯のシチューを作りすぎたからと

      また香川ハウスに持って行ったりするのです。

      香川には中学生くらいの娘(ソロモンの偽証の子)がいるのがわかり

      ちょっと安心した竹内は、娘に料理を教えるというテイで自宅に香川親子を

      招いたりもしはじめます。

      西島秀俊が家電のCMみたいに爽やかに帰宅すると、エグい顔した香川が

      いるんだから不思議です。

      親しくなってみると、意外と普通っぽいところもある香川なのですが

      やっぱりコイツは怪しいぞと元刑事のカンを働かせる西島。

       

      西島の刑事のカンが万能で、実はなんとなく興味をひかれた6年前の

      親子失踪事件に隣の香川くんが関わっていたのです。

      香川が一緒に住んでいる娘と、顔を見せない奥さんは実は赤の他人で

      香川が乗っ取り、洗脳支配している家族でした。

      香川の家は一見普通の古い民家で、玄関を開けるとシューズボックスに

      あじさいのドライフラワーが飾ってあったりする所帯じみた家なのですが

      奥へ進むと突然完全防音設備や死体を真空パックする機械などがある

      シェルターが現れるのです。

      どういう間取りになっているんでしょうか。

      その異空間が怖かったですねぇ。

      その家庭内手工業で香川の娘をやらされているソロモンの偽証の子が

      淡々と死体処理とか薬物投与をこなしています。

      こういう事件では実際もそうですが、10代の子供の場面適応力というのは

      大人の何倍もあるということがよくありますよね。

      それが子供の純粋さでもあり強さでもあるわけですが。

       

      適応しているようで、自分の芯のようなものはかろうじて失わずに保っていた

      ソロモン子とは違い、いい大人であるはずの西島の妻、竹内が大変なことに

      なっていきます。

      見た目も言動も素性も何もかも西島には劣る香川の性奴隷になっていく竹内。

      (実際そういったシーンはありませんが)

      手作りチョコレートでやめておけばよかったものをシチューなんか作っていくから…。

      しかし竹内がなぜそんなことになっていくのか、まったく理解できないわけでも

      ないのです。というのは、西島は優しいしイケメンだし特になんの問題もない

      夫に見えるのですが、やはりどこかちょっとネジが一個足りないというか

      「ほんとうのところ」をわかっていない男という感じがします。

      恐らく竹内は子供がほしかったんじゃないかと思います。まだ十分若い夫婦ですが

      子供のことを二人でちゃんと解決しないまま大型犬を飼うことでうやむやにした

      過去があるのでは。

      竹内は料理が得意だったのでABCクッキングの講師とかになればよかったのかも

      しれません。

      そういう竹内の心のスキマスイッチを香川がみつけてしまったのだと思います。

      あと西島は竹内よりサイコパスの方に興味がありそうでした。

       

      疲れてるときにカカオ度の高いチョコを出してくれたり、肉を冷凍しといてくれたり

      洗顔後に無言でタオルを差し出してくれたりする夫でも、女性の本当の望みや不満を

      わからないと、男女間の信頼は壊れてしまうというテーマで観ればなかなか面白かったです。

      ちょっと惜しい。

       


      ある過去の行方

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        こんにちは、tamaxです。

         

        先日『辛口誕生日事典』という占いの本を立ち読みしたんですが

        これがすごく当たっていましてね。

        私の誕生日はズバリ『ゲスい』と書かれていました。

        ゲスい話が大好きな私には、イランのアスガル・ファルハーディー監督作品は

        大好物です。

        『彼女が消えた浜辺』

        『別離』

         

        今回は『ある過去の行方』について書きます。

        略奪失敗。

         

        あらすじ

        美人だけど痛い女、マリーと正式に離婚するため、母国のイランから

        パリへ戻ってきたアーマド。

        アーマドはマリーの二番目の夫で、最初の夫との間の娘が二人いた。

        ところが家に戻ってみるともう一人見たことない少年が一緒に

        暮らしている感じ。実はマリーはすでに三番目の男と一緒になる

        準備中で、男と連れ子も一緒に住んでいたのだ。

        そんな針の筵のような状態の家に、まあゆっくりしていってくれやと

        言われるアーマド。

        マリーの二人の娘はアーマドに懐いているのですが、長女のリュシーは

        多感な女子高生。母親の男遍歴と新しい彼氏を受け入れられず、

        グレかけている。

        マリーに頼まれて元妻の現彼氏と一つ屋根の下で生活しつつ、心を

        閉ざしている長女の悩みを聞いたり、精神的に荒れている連れ子の

        少年をなだめすかしたりと忙しいアーマド。

        しかし長女の話を聞くうちに母親と彼氏の穏やかではない状況が

        次第に明らかになってくる。

         

         

        離婚手続きが終わるまで、アーマドはホテルに滞在するつもり

        だったんですが、マリーの手違いでマリーの家の二段ベッドに

        寝る羽目になります。

        これはマリーの策略。すでに新しい彼氏がいて妊娠も

        しており、その男と連れ子も来ている家にあえてアーマドを

        泊まらせるのです。

        女の元夫と新恋人が鉢合わせるというテラスハウス。

        なんでそんなことをしたかというと、実はこの離婚ツアー

        そのものがマリーのあてつけ企画。

        マリーはまだアーマドに未練があるというのです。

         

        マリーは街の調剤薬局で薬剤師をしているので、経済的には

        自立している女性ですが、精神的には依存の塊です。

        アーマドと事実上離別し、一人になってからは薬局に通っていた

        同じ商店街のクリーニング店の店長と付き合い始めます。

        しかし店長もまた一緒にクリーニング店を営む妻がおり、

        W不倫状態。

        クリーニング店妻は元々鬱を患っていたようなのですが

        店で洗剤を飲んで自殺未遂をはかり、現在は植物状態。

        しかも娘からの聞き取りによると、妻の自殺未遂は

        マリーと店長の浮気を知ったことによるものだという。

         

        一気に知ってしまえばよくあるゴシップネタなのですが、

        説明的でなく丁寧に状況を描くことで小出し小出しにされて

        いくので、下世話な話なのにとても品がある、それが

        この監督の特徴です。

        芸が細かいの一言で、たとえば最初のシーン。

        マリーが空港へアーマドを車で迎えに行き、ロビーで彼の

        姿を見つけるととても嬉しそうに軽く跳ねたりなんかして、

        ああ恋人か夫婦の再会かな、と思うのですがいざ車に

        乗り込むとなんかおかしい雰囲気で口喧嘩なんかはじめる。

        あれあれ?と思ってよく二人の会話を聞いているとなんだ

        元夫婦でこれから離婚の調停かい、と納得。

        ところがさらに後になってみると、マリーの心には

        いまだアーマドの存在が大きいということがわかってきます。

        そうすると一旦はスルーしたあの空港での嬉しそうな姿を

        思い出してあーなるほど!となるのです。

         

        あの表情はなんだったのか、あの言葉の意味はなんだったのか。

        普段の人間生活の中ではお互いの心情やこれからどうなっていくのか

        すべてわかってるなんてことはないですよね。

        部分部分をその人なりの解釈でつなぎ合わせていくことによって

        一つのストーリーができていくわけなのですが、そのストーリーは

        十人十色。事実は一つでも、そのストーリーはすべて違うのです。

        ここが本当におもしろい。

        アーマド目線ではしんどい探偵物語。長女目線では青春物語。

        マリー目線では昼ドラ。そして、これは結末を示唆してしまいますが

        クリーニング店長目線では純愛物語。

         

        結局ですね、最後はいろんな人を不幸にして振り回したマリーと

        クリーニング店長、というか主にマリーは「過去はすべてなかったことに」

        と言って吹っ切ることにしたみたいです。

        すごいですよね、おなかの子もなかったことにですよ。

        まあ彼女にとっては妊娠もあくまで手段なのです。

        アーマドはいろいろがんばったにも関わらずあっさりイランに帰って

        しまいます。

        ここで映画の中で一応「マリーはアーマドに未練がある」という設定そのものも

        怪しいということがわかってきます。

        マリーは単なる寂しい女。観客自ら気づかせるようになっています。

        さらに最後の一ひねりはいきなりの感動路線に転換したように見えるのですが

        それも恐らく意味があり、「『過去』だったことも、突然『未来』になる。

        事実からは逃れられない」というメッセージではないかなと思います。

         

        早く結論を知りたい、一個だけ知りたい、というタイプの人には

        まどろっこしいと思いますが、あーでもねーこーでもねーとゲスい

        思惑をめぐらせたい人間にはとってもおもしろい作品です。

         

         

         

         

         


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