さざなみ

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    こんにちは、tamaxです。

     

    今日はシャーロット・ランプリングの『さざなみ』に

    ついて書きます。

     

    あんたどこ見てんのよ。

     

    あらすじ

    ジェフとケイトは45年連れ添った夫婦。

    子供はいないが、知的な会話を絶やさない仲睦まじい二人であった。

    結婚45周年パーティーの大詰めのときに、夫ジェフのもとに

    一通の手紙が届く。50年前の元カノ・カチャの遺体が

    雪山の中から見つかったというのだ。

    日立の急速冷凍庫のような環境で50年間鮮度を保たれた

    元カノの死体はまるで眠っているかのようだという。

    その死体の存在に完全に心を奪われた夫ジェフは

    冷たく見守るケイトをよそにだんだんと寝言をぼやくようになる。

    そして二人が築き上げてきた45年は、ゆっくりと解凍され

    流れ出していくのであった。

     

    無表情で三白眼、独特の威圧感をもつシャーロット・ランプリングが

    妻です。若い頃はそれはそれは美しかったですね。

    こんなに怒らすと怖そうな妻を、無邪気にキレさせていく鈍感夫に

    ハラハラします。

    ことの発端は一通の手紙が夫宛に届きます。デッド元カノフレッシュ情報です。

    それが夫婦の45周年パーティーの6日前。

    映画はその日からパーティー当日までの6日間だけを描いていますが、その

    短い間に夫がどんどんやらかしていくのです。

    しかし滑り台のように下降していくのではないのですよ。

    妻の方は夫の様子がおかしくなっても一生懸命軌道修正を図ろうともするのです。

    でもそのたびに夫がなんかやらかす。

     

    妻の方は差し迫ったパーティーの準備に追われているのに、夫の心は

    50年前に元カノと行った雪山へタイムスリップ。

    屋根裏の物置にこもって思い出に浸ったり、町をうろついたりしはじめます。

    妻も妻で、余裕を見せたいのでしょうか。夫の寝言に付き合って、いろいろ

    彼女のこと聞き出したりしてしまいます。

    いじらしいなと思ったのは、「カチャはブルネットだった?私みたいな…

    いや今じゃないよ?昔の髪の色ね」とかなんとか言うところ。

    自分が張り合っている相手が50歳も若いのですからね。

    いろいろ聞き出した挙句、妻は安心したいがために愚問を投げかけて

    しまいます。

    「ねえ、もしカチャが死んでなかったら彼女と結婚してた?」

    そんなたらればを言っても仕方がないとはわかっていても、一言いって

    ほしかった。「君を選んだよ」と。

    ところが夫は本当にバカ正直と言うかなんというか愚答を返してしまうのです。

    「うーん、そうなんじゃない?(だって彼女が死ななきゃ君にも会わないからねぇ)」

    カッチーーーン!

    効果音なんてないはずなのに聞こえるシャーロット・ランプリングの心の音。

     

     

    こうなると最早、徹底的に追及しはじめてしまいますね。

    夫のいない間に隠れ家である屋根裏に上り、カチャの写真を見てしまいます。

    なんとそこにはお腹の大きいなカチャの姿が。これが最後の決定打でした。

    なぜなら夫婦の間には子供はいません。くわしいことはわかりませんが

    もしかしたら夫が子供を強くは望まなかったのかもしれません。

    とにかくカチャが妊娠していたことを知って、積み上げてきた45年間の

    二人の信頼は崩れ落ちました。簡単なものです。

    もういいじゃない、45年も経ってるんだからと若い人は思うかもしれません。

    でも月日がたてばたつほど、責任というのは重くなるんじゃないかと思うのです。

    若ければまだいくらでもやり直せる。けど自分のいい時期をこの人に賭けて

    捧げてきたのにそれが間違いだったとわかったら。

    よく老夫婦になってから、あの時隣の奥さんと浮気してたんじゃないかとか

    痴話げんかで揉めるっていう話があるじゃないですか。それそれ。

     

    結婚すると相手のことを「腐らない冷蔵庫」だと思っている人多いですよね。

    この映画の夫はそうです。悪気ないし、妻のことももちろん愛しているんだけど

    何をしても言っても大丈夫だと思っている。

    長く連れ添えば連れ添うほど、地雷を踏んだらサヨウナラだということを

    思い知らされるこわーい映画です。

     

     

     

     

     


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      • 2018.12.09 Sunday
      • -
      • 16:12
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      コメント
      みました。そこらへんのホラーよりずっとこわかったです。初手から緊張しっぱなしです。うまいですねえシャーロット・ランプリング…。
      この夫は自分が何を失ったか、なぜ失ったか全然気付いてないんですよね。たったの数日で。ああっ恐い恐い。贈られたペンダントを鏡の前で一人、眺めてる表情なんかもう般若もまっつぁおでしたわ…。
      さっそく観ていただいてありがとうございます!
      最後の手の振りほどき方はシャーロットのアドリブだったそうで。
      もうリアルガチで嫌になってたんでしょうね笑

      それにしても「まぼろし」といい「さざなみ」といい、おばあちゃんになってからも濡れ場をやらされる女優ナンバーワンですね。
      • tamax
      • 2018/09/02 8:51 AM
      え、あれアドリブですか!ハハハ!いや笑い事じゃないか!
      あの夫役の人もまたうまいですもんね、ダンスシーンなんかほんともう、見てるこっちも「殺そうかな」って思いますもんね。
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