空気人形

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    こんにちは、tamaxです。

     

    今日はカンヌ是枝監督のちょっと変わった作品

    『空気人形』について書きます。

    心持ちました。

     

    あらすじ

    ファミレス店員の男(板尾創路)のラブドールとして

    自宅で可愛がられていたのぞみ(ペ・ドゥナ)は、ある日

    突然覚醒し、人間のような意識が芽生える。

    ワーキングプアの板尾が働いているあいだ、メイド服を着て

    外を出歩くようになる。

    目に映るすべてが新鮮、のぞみが見た世界は美しくそれでいて

    醜悪でもあった。

    どういう経緯でか家の近くのレンタルビデオ店でアルバイトする

    ことになったのぞみは、同じアルバイトの青年(ARATA)に

    恋心を抱くようになる。

     

     

    原作は業田良家さんの漫画です。大学生の頃に読みました。

    映画では漫画とはまったく別物の空気感を作り出しています。

    佃あたりが舞台なのでしょうか。高層ビルや高級マンションと

    古くてパンチの効いた低所得層の住む家々との対比がファンタジック。

    板尾創路は中年とも呼べる年齢にも関わらずファミレスの

    アルバイト店員。日頃の鬱積した思いを、ラブドールを「オレの嫁」として

    扱うことで癒している(ヤバい)男です。

    そんな彼の日頃の愛情の賜物か、人形は心を持ち自分でしゃべったり

    動いたりすることができるようになります。

    ところが哀しいかな、「持ち主を好きになる」という設定は

    できていなかったようでレンタルビデオ店で働くマウントレーニア男

    ARATAに一目ぼれしてしまいます。

    少女のように純粋なのぞみは、持ち前の奉仕精神で町のいろいろな

    人たちとも関わるようになります。

    が、どいつもこいつも闇を抱えているというかなんというか、だれがいつ

    ニュースになってもおかしくない状態です。

    のぞみは自分の中身が空気でからっぽであることを引け目に感じていますが

    現代に生きる我々はみな心に空虚さを抱えていて、持たざる何かを

    別の何かで埋めようとしています。

    その根底には「さみしさ」があるようです。

     

    空気人形のぞみは心を持ったことで持ち主の板尾がイヤになっちゃって

    夜の相手もビジネス感がすごいのですが、板尾は嫁が日中で歩いては

    違う男に胸キュンしているなんてつゆ知らず。

    夜の公園にのぞみを連れ出して一緒に星を見たります。

    いや、外出したらマズいって!!

    私はこの段階では板尾って純愛じゃん。ぽっと出のARATAより板尾と

    相思相愛になればいいんじゃないの??と思って観ていました。

    ところが、のぞみがついに自宅に戻らなくなり、紛失したと思った

    板尾はバージョンアップしたよりリアルなラブドールをお迎えして

    しまうのです。

    それを知ってショックを受けるのぞみ。なんと板尾の前に姿を

    現し詰め寄ります。

    面食らった板尾は「もう、怖いし面倒だから、人形に戻ってくれ!」と。

    結局板尾はのぞみが人形だから愛したのであって、生身の女性と

    向き合うことはできない人間なのでした。

     

     

    持ち主に捨てられ、自由を手に入れたのぞみはついに想い人ARATAと

    交際をはじめます。きっかけはアルバイト中についうっかり体の一部が

    破けてしまい、ARATAの前で空気が抜けてしまったこと。

    とっさにARATAは破れた個所をセロテープで補強し、息を吹き込み

    蘇生させたのでした。

    ARATAは前々からのぞみが人形だとわかっていたのか謎なのですが

    突然同僚が空気抜けて、補強して空気を吹き込むという判断ができるのがすごい。

    二人は結ばれ、めでたしめでたしかと思いきや、実はいい人だと思っていた

    ARATAがとんでもない要求をしてきます。

    「ねえ、もう一度空気抜いていい…?」

    空気人形にとって空気が抜けることは死に関わること。その姿を見たいということは

    首絞めやSMプレイをしたいと言っているのと同じです。

    ARATAよ…おまえもか。

    しかも上記のセリフ、ずっとのぞみに背を向けたまま言っていたのがよかったです。

    どんな顔して言ってたのかな、ARATA。

    ラブドール気質が抜けきらないのぞみはその要求も飲んでしまうのですが、

    その結果ARATAを悲劇が襲います。

    最後に空気人形が取った行動は、行き違いによる不慮の事故にも見えますが

    私は心中じゃないかと思いました。

    空気人形はずっと絶望へ向かっているように思えたからです。

    ただその絶望が、誰かに希望を与えることもある、世の中はそういう皮肉に

    溢れています。

     

    2時間くらいある映画ですが、世にも奇妙な物語のひとつを観ているような

    鑑賞後感です。

    正直なんだかよくわかんなかったというのが感想ですが、板尾創路はそんなに

    悪いことしたんだろうかという疑問が残りました。

     

     

     

     

     

     

     

     


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      • 2018.12.09 Sunday
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      • 13:05
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