犬ヶ島

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    こんにちは、tamaxです。

     

    今回はウェス・アンダーソン監督『犬ヶ島』について書きます。

     

    あらすじ

    舞台は近未来の日本。大都市メガ崎市では、犬嫌いの小林市長が犬インフルエンザの

    流行を理由にすべての犬をゴミ島に隔離する政策を強いていた。

    市長の養子アタリ少年は護衛犬スポッツを探すため単身ゴミ島に渡るのだった。

    そこでは犬たちが過酷な環境の中で殺伐とした社会を形成。

    中心となる5匹の犬グループは墜落してきたアタリ少年とともにスポッツを探す。

     

    ウェス・アンダーソン監督の映画はだいたいオシャレ先行型であまりグッとこないのですが

    今回は日本が舞台で犬が主役という興味ひかれるものでした。

    おフランスに行く飛行機の中で観ました。

    ストップモーションアニメによるチカチカした動きや、ウェスアン独特の

    間に加え、「ヘンテコジャパン」という要素がおもしろい仕上がりになっていました。

    メガ崎市は今よりも未来なので高層ビル群やメカの進歩は甚だしいんですが、市民は

    ブラウン管みたいなテレビを観ていたり、草履を履いていたりと、近未来と昭和初期が

    共存しているような世界なのです。

     

    このメガ崎市=東京の描き方には心を奪われましたね。はじめてウェスアンのDVDほしいと

    思いましたからね。

    実は兼ねてから、外国人(主に欧米の)が感じている「日本の魅力」と、日本人が

    自分の魅力だと思っているところがズレているんじゃないかと思っていたんです。

    日本人て不思議なものでね、綺麗に作りあがっている部分だけがみんなに見えているすべてだと

    信じてるところがあるんですよね。

    これは浄瑠璃とか神楽とか、舞台文化の名残なんですかね。

    動かしている人形の部分が「見られるべき部分」で、それを動かしている黒子の部分は

    見えないものとして暗黙の了解があるというか。

    だから観光地でも美しい古い町並みや寺社仏閣、都会なら高層タワマンやスカイツリー、

    近代建築のブティックが立ち並ぶ情景だけが魅力だと思いがちなんです。

    でもね、人間の眼球ってもっと広範囲に見えるものですから。

    木造の歴史ある建物や貴重な史跡のすぐ隣に、プレハブみたいなコンビニや消費者金融の

    看板だらけの雑居ビルがあるのが日本なんですよ。

    豊洲の未来的シーンの足元に、江戸時代の香り漂うパンチの効いた佃の風景があるのが

    東京なんですよ。

    舞妓さんとか浮世絵みたいな世界観と、顔からはみ出そうな瞳のアニメ絵やエロマンガが

    共存しているやばみがNIPPONなんですよ、今や。

     

    メガ崎市は日本のそういうパラドックスで頭おかしい感じを再現した街で、本当に

    素晴らしかった。東京の目指す姿はこれだよと思いましたね。

    私は犬ヶ島を観たあと、パリを観光したんですが、想像を超えた完成度の逃げ場のない

    美しさにびっくらこきましたね。

    言うても絵ハガキになるような景色みたいのは一部分で、あとは日本みたいに適当に

    近代化されてるんだろうなと思ってたんですよ。

    ところがどこを見ても絵ハガキ。どっちを見ても風格。鼻くそをほじってもオシャレ。

    パリと比べたら東京のチープさ、猥雑さにがっくりくるくらいです。

     

    けれど、美人は3日で飽きるとも言います。

    日本(東京の)街の良さは、視点の角度によっていっぱい逃げ道があるところです。

    今はまだ戦前か?みたいな懐かしい三丁目の夕日的風景もあれば、イケイケのアーバンシティもある。

    ちょっと足をのばせば小京都のような古い歴史的建造物にも出会える。

    そういう道を一本飛び越えたらまるで世界が変わってしまうようなおもしろワールドを

    売りにしていって、メガ崎市みたいな不思議な都市になれたら、世界に引けを取らない国になる

    んじゃないでしょうかね。

     

    あと言葉についても面白かったですね。

    この映画は日本人以外が観るのが正しい姿で、日本人が観てしまうとちょっと意図が

    違ってしまうところがあります。

    それは、日本人キャラが日本語をしゃべってもその全ては訳されていないのです。

    日本語を理解できない人種の人が観たら、登場人物が何言ってるのかわかんないんですよ。

    これも海外から見た日本を表現しているんですね。

    これだけ先進国(一応)でありながら、ほとんど全く英語が通じない国というのは

    逆に珍しいのが日本です。

    相当オリエンタルだと思いますよ。いろいろサービスや交通などは便利なのに、

    道行く人はほとんど言葉が通じない国。スパイシーでしょ。

     

     

    小池百合子はこの映画絶対観るべきですね。

     

     

     

     

     

     

     


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